似顔絵師になるには

どうすれば似顔絵師になれるかというブログ

似顔絵の仕事:2

直接お客さんの目の前で似顔絵を描く以外の仕事の話。

 

手っ取り早いのは通信販売だ。

自分のサイトを通じて注文を受けるわけだが、サイトといってもいろいろあるね。

本格的なホームページ、ブログ、SNSなど、どのサイトからでも注文を受けることはできる。

ではサイトを立ち上げさえすればドンドン注文がはいるのか?

答えは全く入らない。

なぜなら、作ったばかりのサイトは誰にも知られてないからだ。

例えば、ほとんど記事は書いておらずフォロワー0人のインスタ。

そんなところでいくら通販したって注文が入るわけがないのである。

まずは、サイトをたくさんの人に知ってもらう作業が必要だ。

思わず見たくなるような記事をたくさん書いて、いろんな人をフォローしたりコメント残したり。

自分のインスタの宣伝も怠りなくやらないといけない。

地道な作業でしよ。

ローマは一日にしてならずということ。

 

しかし、いろいろ頑張ったけど全く成果が上がらないこともある。

そんなときは、他の通販サイトに入らせてもらうという手もある。

既に調子が良さそうな似顔絵通販サイトに交渉して、自分も仲間に入れてもらうのであるのだ。

もちろん審査もあるだろうから、入れるかどうかは分からないが、とりあえずメールを送ってみるのがいいだろう。

ただし通販業者によっては、常に凄い単納期だったり、やたらとサンプルを無料で描かされたり、料金が格段に安かったりと問題のある業者もいるので注意しなければいけない。

よく検討してから行動しよう。

似顔絵の仕事:1

具体的に似顔絵師の仕事にはどんなものがあるのかという話。

まずは、お客さんの目の前で似顔絵を描くものについて。

これを業界用語では「席描き」という。

 

1:大型モールなどでの似顔絵ブース

モールに来たお客さんの注文で似顔絵を描き、直接お客さんから代金をいただくというシンプルなスタイル。

描けば描くだけ儲かるが、逆にお客さんが注文してくれなければ儲けは0になるというシビアな仕事である。

もちろん勝手にやるわけにはいかず、必ず事前にモールとの契約が不可欠だ。

しかし、都会の大型モールでは、個人が出店依頼をしたとしても、ほとんど門前払いの所が多い。

そのため、イベント会社を通して出店依頼するのが定番だ。

その場合、イベント会社とモールの両方に手数料を払うことになる。

売上の何割かを月末にまとめて支払う場合が多いだろう。

店舗によっては前払いで高額な手数料を要求されることもあるが、くれぐれも費用対効果をよく考えて。

赤字になったのではやる意味がないからね。

 

2:企業が主催する似顔絵イベント

様々な企業が集客や既存の顧客へのサービスのためにいろんなイベントをやっている

似顔絵もその1つ。

似顔絵単体でイベントをする場合もあるし、バルーンや占いなど、他の催しと一緒のこともある。

モールでやる似顔絵ブースと違う点は、似顔絵の代金をお客さんからは貰わず、一日の日当として企業から貰うところ。

集客が目的だから、お客さんは無料の場合が多い。

似顔絵イベントでは、描いても描かなくても日当は変わらないので、むしろお客さんが少ない方がありがたいのだが、似顔絵を無料で描いてもらえるとなると、お客さんはワンサカ押し寄せてきちゃう。

イベントの時間は決まっているので、終了時間までに大勢のお客さんをさばくスキルを要求されるわけだ。

目安として、色紙にカラーで描くとすると、最短で1人15分でスケジュールを組まれる。

私としては限界ギリギリの時間であるが、これができないと仕事の幅が増えないと思った方がいいだろう。

 

上記2つの仕事は、お客さんが目の前にいるということが重要な点である。

長時間待たせてはいけないので急いで描かなければいけないが、そのためにクオリティを下げて過ぎてはいけない。

更にお客さんを飽きさせないために、ある程度のトーク力も必要だ。

絵がうまけりゃトークなんてしなくていいでしょと思っている似顔絵師もいるだろうね。

そんな人は、席描きやらない方がいいよ。

 

その都度全力で、自分ができること全てを出しきるつもりでやることが大切だ。

そうしないとリピーターも付かないし、イベントにも呼んでもらえないことになる。

似顔絵は毎回が真剣勝負である。

似顔絵師になるための資格

弁護士になるには国家試験に合格しなければならない。

料理人になるためには調理師免許をとらなければならない。

でも、似顔絵師になるための資格は何もない。

「僕、今日から似顔絵師です。」と言ってしまえばいいわけだ。

 

誰でもすぐになれる。

それだけに肩書が何もないところからのスタートになる。

名刺を作ろうにも書けることがないくスカスカになってしまう。

自分自身をアピールする材料がないということが、多くの似顔絵師の悩みなのだ。

 

肩書を作るヒント1

似顔絵師の協会に入るという手がある。

○○似顔絵協会所属なんてのが名刺に書ける。

協会に入るといろんなメリットがあるが、年会費を払わないといけないということも頭に置いておかないといけない。

今、似顔絵師の協会は2つあるのでお問い合わせは各協会にどうぞ。

 

一般財団法人日本似顔絵師協会

日本ではじめてできた似顔絵師の協会。

理事に弁護士や個人情報の専門家が在籍。

https://www.nigaoe.or.jp/

 

NPO法人日本似顔絵アーティスト協会

似顔絵の大会を運営しており、世界大会の窓口的な役割も有する。

有名似顔絵師が多数参加している。

https://nigaoe-artist.com/

 

肩書を作るヒント2

似顔絵検定を受ける。

公的な機関が運営しているわけではないが、自分の腕前を示すことはできる。

6級から1級までのランクがあり、1つずつ上に上がっていくというシステム。

1級になるとその上の公認似顔絵師を目指せる。

それぞれの受験に受験料がかかる。

https://www.nigaoe-kentei.com/

 

肩書を作るヒント3

マスコミへの出演。

似顔絵をやっているとテレビに取り上げられることがある。

テレビに出たらお客さんが増えると期待するよりは、テレビに出たことを宣伝材料に使った方が得策である。

数秒しか映らなかったとしても「○○に出ました!」と言おう。

テレビ出るほど有名なんだよという顔をしていればいい。

 

肩書を作るヒント4

似顔絵以外の趣味や特技を伸ばし、それを似顔絵に結び付ける。

例えば猫好きの似顔絵師とか、キャンプ好きの似顔絵師とかを肩書に掲げてしまう。

一見似顔絵とは無縁の行動のようだが、人となりを知ってもらい、同じ趣味の人とたくさん繋がることでファンになってもらう。

ファンが多い似顔絵師は先々強い。

 

ヒント1と2は、お堅い企業さんに対して有効、ヒント3と4は一般のお客さんに受ける。

もちろん協会に入らなくても似顔絵検定を受けなくても似顔絵師はやれるので、よく検討してから決定するのがいいと思う。

お金もかかるのでね。

 

はじめに

私は、警察官として23年間勤務していた。

似顔絵捜査官として長く犯人の似顔絵を描いてきたこともあり、退職後にプロの似顔絵師として活動をはじめた。

 

似顔絵師になった2005年当時、似顔絵師が職業として認められていたかどうかは疑わしかった。

既に41歳になっていたにも関わらず、お客さんから「学生さんなの?」と言われたり、「本職は何なの?」と言われることもあった。

つまり、似顔絵みたいなことをやって飯が食えるわけがないと思われていたということ。

 

警察を辞めて似顔絵をやっていると言うと、ほとんどの人から「あらまあ、もったいない。」という感想が返ってくる。

警察官は安定した職業であるのに対し、似顔絵師はいかにも浮き草暮らしのというイメージだからだ。

 

今から似顔絵師になろうとしている若い人がいたのなら、私は「やめた方がいい。」と答えると思う。

一生結婚もせず一人で気ままにやっていくというならともかく、将来家族を持ち、人並みに生活していくにはなかなか厳しい職業である。

 

そうは言っても、私自身妻も子供もいるし、マンションのローンだって随分残っている。

今更ほかの職には就けないから、現状を乗り越えて何とかしていかないといけない。

知恵を絞り新たな取り組みをしていき、現状の似顔絵業界を改革していきたい。

策はあるはずだ。

でもまだ何も思いついてはいない。

そんなグログです。